■ペレットの放射能汚染について■

「ペレットについて語る:ユーロストーブ(有限会社河西)社長・河西廣實」

2012年1月20日NHKや各新聞で「高濃度の放射性セシウム・薪ストーブ灰で検出」という情報が流れました。日本経済新聞には「1kgの中に4395ベクレル含まれ、樹皮を除去すると103.8ベクレルだった。」という結果が公表されました。この情報はペレット業界の将来を考える上で非常に重要です。単純に数値を比較すると103.8÷4395=2.36%と考えるかもしれませんが、樹皮部は総重量の5%と考えると、樹皮部だけにこの約20倍の放射性物質が凝縮していると考えなければなりません。逆に樹皮を除去した木部の残留放射能は樹皮部の約千分の一しか入り込みません。樹皮部の重量比率は木が太いと少なく、細くなるにつれて多くなってゆきます。

 

実は植物全般は土の中から養分と一緒に吸い上げられるクリンカーの原因主成分のシリカ成分や他のミネラルや放射能などの汚染物質は樹皮と枝の先端の成長点のあるところへ集中すること、また植物の成長速度に比例して沢山吸い上げられ蓄積されることがオーストリアでは数十年前から常識になっていました。竹やトウモロコシなどの草木類からは沢山の灰が出てクリンカーが出来易いことは良く知られています。一方、樹皮を除去した木部を燃焼させると灰は少なくクリンカーも出来にくいです。それはクリンカーはシリカ成分が再溶融して固まる現象だからです。

この様な科学的事実が常識となっているヨーロッパでは「汚染物質を家庭に持ち込まない」ために新世代のストーブ=ペレットストーブ用の燃料に樹皮を含まないホワイトペレットを基準にしています。このような知見の全く無かった日本ではヨーロッパの先例に学ぶ事無く、無駄を出さないという観点が先行して「全木ペレット」「バークペレット」を作り始めてしまいました。ペレットクラブが立ち上がった頃、私は随所随所でこのことを話ましたが、誰も聞く耳は持ちませんでした。家庭用ペレットストーブバークペレットを燃やせるようにと考えたメーカーもあります。ヨーロッパの科学的考え方に基づいて発展してきたペレットストーブと比較すると大変お粗末です。

 

今回の原発事故により不幸な形でオーストリアの科学的データが日本でも確認された訳ですが安全な環境を実現して行くためには

【薪ストーブ----→ホワイトペレットを燃やすペレットストーブ】へと時代は移って行かなければなりません。ペレットストーブの普及率は日本はイタリアより10年遅れています。現在イタリアでは日本の300倍の普及率です・

人口:日本1億3千万・イタリア6千万---ペレットストーブ:日本1万台・イタリア150万台

 

故郷の下諏訪では是非正しい方向を見据えて発展させて頂きたいと切に願います。