■エコサーモ3001で菌床ペレットの燃焼テストを実施しました。
北海道の石狩市では不要となった菌床をペレットストーブの燃料(ペレット)にして地域エネルギーをペストミックスすることで経済価値を生み出し、その成果を地域へ還元していく「低炭素スマートエネルギー社会の実現」と「維持可能な地域経済の循環」を両輪とした環境都市の実現に向け産学官一体で取り組んでおります。
テルモロッシのペレットストーブもその手助けが出来ないかと思い菌床ペレットをエコサーモ3001にて燃焼テストを行いました。
問題がなければ是非公共施設への導入に参加したいと考えております。
比較対象としては全木ペレットとしてAランクになっている上伊那森林組合の
「ピュア1号」と比較しての考察となります。
<ペレットストーブの準備>

テストは北海道でも十分な暖房能力を持つエコサーモ3001ALADINOにてテストをします。


本日、送って頂いた菌床ペレットが到着しました。初めて見た感想はバークペレットの様に黒い、また非常に硬いのでオーガスクリュー式のペレット搬送の場合、燃焼は良くても
オーガモーターの耐久性が短くなりそうな硬さです。黒い理由は原木の違いによるものか
ペレット成形時の熱が高すぎるのかは不明です。

燃焼テストで問題が起こるとすれば、クリンカーや燃焼灰が燃焼皿の空気穴を塞いで不完全燃焼気味になり燃焼皿へペレットが堆積することです。それがなければ熱量は多少低くても暖房能力を確保出来るはずだ。
<着火直後の様子>
スタートから着火までは約8分で「ピュア1号」と大差はありません。含水率も抑えられているのではないでしょうか。
<着火から20分後>
テルモロッシのペレットストーブはスタートから20分で着火モードから通常燃焼モードに切り替わり設定した燃焼モードで運転を始めます。ちょどその頃の燃焼状態です。
火力レベルは5段階の3レベル(中)一般的に使用されるレベルです。
炎の色が赤いので「ピュア1号」に比べて熱量が低いと思われます。
<着火から60分後>
着火から60分経過すると燃焼皿の2/3程度に灰が堆積して燃焼皿の空気穴を塞いでいるため不完全燃焼となり揺らいだ赤い炎となり、炎は大きいけれど熱量は小さい燃焼となりました。バークペレットと同じレベルの状態です。
<着火から90分後>
着火から90分で燃焼皿一杯に灰が堆積し、このまま燃焼を続けるとペレットタンクに熱が伝わり危険なのでここで燃焼をストップした。
<消火後の燃焼皿の状態>




クリンカーとまでは行かないが燃焼灰の堆積はテルモロッシのペレットストーブにおいては問題である。現状においてはテルモロッシのペレットストーブには使用出来ないペレットであると判断されます。
■新たなる挑戦
菌床ペレットを活用するにはペレットボイラーが最適です。
テルモロッシのペレットボイラーには燃焼灰を左右に掻き出す「ペレットパワー」という
特許システムが標準装備されている。是非、今後はこちらを提案したいと思います。
またこの「ペレットパワー」は今年のニューモデルのペレットストーブへ導入が決定しています。
石狩市環境市民部環境政策課様、今回はお役に立てませんでしたがあらためて提案させて頂きます。ペレットをお送り下さりありがとうございました。
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