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■日本の高気密住宅の落とし穴

日本の住宅は高気密化が進んでいます。これは地球温暖化が進み、気象の変化の中で住環境をより影響を受けない設計にしつつあるからです。

特に省エネに対しては気密や断熱によりエネルギー消費を抑える設計になっています。

このこと自体は良い事です。

しかし、今年は世界を揺るがす大きな問題がありました。

それは「新型コロナウィルス」の出現です。

他のインフルエンザと同じで今後も付き合って行かなければならない相手です。

今、真夏を迎える前に叫ばれている予防策は「換気」です。

高気密住宅で冷暖房が施された密閉空間で持ち込まれたウィルスは長時間密閉空間に留まる事になるでしょう。

窓を開けて台所の換気扇の様な強力な換気扇を回せば空気は循環しますが冷暖房効率は落ちてしまいます。窓を開けないと室内は陰圧になり息苦しい環境となります。息苦しいと言うのはバカ・論外という人もいますが吸気口が埃等で詰まる、換気が止まるなどしたら高気密程息苦しくなるのです。計画換気の落とし穴でもありますね。

昔の隙間風が吹き込む家とは大違いですね。

日本の高気密の大きな間違いは換気への配慮が足りない事です。

冷暖房費や設備費をケチって排出した分の空気を絞って取り入れている状態です。

北欧のバッシブハウスは以前は排出する空気と同じだけ熱交換して取り入れていました。

しかしながら、近年熱交換機のコストを削るため装着していないパッシブハウスも増えて来ているようです。これは住環境に良い傾向ではありません。

今後も新たなウィルスの出現は否定出来ません。

理想は高気密な設計で換気システムを見直した住宅設計が理想ではないでしょうか。

昔ながらの隙間風は防いで、息苦しくない空調管理(換気)にコストを掛けて良いのではないでしょうか。

省エネを確保して健康的な住環境を目指しましょう。

無害な外気を取り入れる事も大事になって来ます。

次のステップへ進みましょう。正しい高気密住宅への転換の時期です。