■勝手に着火する・勝手に火力が変わるなど■
エコサーモ1000をはじめとする操作パネルは、基本的にペレットタンクの上部に設置されています。数年経過するとスイッチ(ボタン)を押しても反応が鈍くなることがあります。これはボタン式のペレットストーブの操作パネルによくある不具合ですが、これは日本の様に湿度が高い地域によく見られます。原因は、ズバリ!ボタンの接点部の腐食(酸化)による接触不良が原因です。ボタンを押しても反応しない、鈍いと感じたら接触不良を疑って下さい。
逆にストーブが勝手に着火するような場合、ボタンのバネが劣化して常に接触しているような状態です。この様な場合は操作パネルの交換が必要です。
また、稀に操作パネル表面のシートが経年劣化で硬化、変形する事でボタンが少し押された状態になる場合があります。
もう一つの可能性はストーブ背面のクロノサーモスタットの接続ポート部分が埃や配線の劣化などで導通状態になるとストーブは勝手にスタートします。この際ディスプレイの表示が変わりますのでご確認下さい。
下記はET1000の例です。
■操作パネルのボタン、パネルシールの確認
操作パネルの基盤を取り出し、直接ボタンを押してバネに十分な反発があるか確認して下さい。十分な反発がある場合はシートに押された可能性があります。この様な場合はシートを張り替えたり、シートとボタンの隙間をスペーサーで調整すると改善されます。
上記は操作パネル表面のシートを剥がしたものです。火力調整用のボタン部分が劣化で膨らみを失っており、勝手に押される状態になりやすい状態でした。
■クロノサーモスタット接続ポートに問題がある場合の現象
クロノサーモスタット接続ポートに問題があり、勝手にスタートする場合、下の写真用様に温風ファンのレベルを示す緑の一番下のLEDランプが点滅を繰り返します。この様な場合は以下の様にクロノサーモスタット部の異常を疑って下さい。
■クロノサーモスタット接続ポート部の不良1
上の写真はET1000の背面パネルです。赤い丸の中にある二つがクロノサーモスタットの接続ポートです。下のポートに上記のようなジャックを差し込むとストーブが反応して勝手にスタートします。同様にポート内に埃が入りポート内に導通が生じると同じ現象になります。何か差し込まれてないか確認して下さい。埃などは掃除機で排除して下さい。
■クロノサーモスタットの接続ポートの不良2
クロノサーモスタット接続ポートの裏側は上の様に配線されています。(写真はわざと抜いています。)上記の配線が何らかの原因で取れて端子同士が接触している場合、導通が生じますのでサーモスタット機能が働き、ストーブが勝手にスタートします。
もしこの様な場合は接触しない様に端子をビニールテープで絶縁するか、マーザーボードから
クロノサーモスタットのコネクターを抜いて下さい。(下の写真参照)
クロノサーモスタットを使用していないなら上記写真の様にマーザーボードからコネクターを抜くと反応しなくなります。