■エコサーモの圧力センサー■
テルモロッシのペレットストーブ・エコサーモシリーズには排気の異常を感知するために圧力センサーが全機種装着されています。圧力センサーの簡単な仕組み、チェック方法をご説明いたします。圧力センサーの働きは排気の圧力を感知して圧力に変化があるとオーガモータの供給をストップさせます。この時「AL OP」や「OP」または音声ボイスでエラーメッセージを表示します。
センサーを疑う前にまずは排気筒やストーブ内のクリーニングが十分されているか確認して下さい。
<圧力センサーによるエラーの原因>
■センサーターミナルおよびシリコンチューブの繋ぎ間違いや外れ、亀裂
■コネクター部の酸化被膜による接触不良(ページ下部参照)
■ストーブ内の排気経路のクリーニング不足(取扱説明書参照)
■排気筒内(特に水平部または90度エルボ部)のクリーニング不足
■煙突トップのメッシュ部詰まり
■突風の吹き込み
■排気筒内への鳥など侵入
■排気ファンの回転不足(目視にて確認下さい。)
■センサー本体の異常またはターミナルの腐食による接触不良
■マザーボードの不良
■燃焼室ドアの締め忘れ
等が考えられます。他にも原因はあるかもしれませんがまずは上記をご確認下さい。
■圧力センサー本体■
左の写真は現在の殆どの機種に使われている圧力センサーです。電極が3つ、圧力検出ポートが2つあります。これらは圧力を検出する位置により異なります。エコサーモでいえば排気ファンの手前(燃焼室側)の場合電極は2-3を使用して圧力ポートは負圧ポートを使用して燃焼室内が常に負圧であることを確認しています。全ての機種の排気ファン近く(ストーブに向かって左の側板を外して下さい。)に設置されています。
左の写真はエコサーモ3000という旧型ですが圧力の検出位置が排気ファンの後(排気トップ側)から検出しています。この場合は電極は1-3を使用して圧力検出ポートは上記写真の加圧ポート側で検出します。また圧力は0.3~0.4mbarの圧力センサーを使用しています。
現行モデルは全て燃焼室の負圧を感知しており、このタイプは2009年以前のモデルのみです。メンテナンスの際は検出ポートを今一度ご確認下さい。
■圧力センサーの動作確認■
圧力センサーはダイヤフラムにて反応しております。その反応の信号「ON」または「OFF」の信号です。つまりセンサー内が導通があるか無いかのです。導通がない場合にエラー表示するシステムになってあります。
例えば電極1-3は常に導通があります。加圧ポートに圧力が掛る(煙突が詰まる等)と導通が切れて「OP」表示となり燃料の供給を止めます。
逆に電極2-3は負圧ポートから常に負圧を感知している状態のみ導通がありますが、上記と同様に煙突が塞がれる様な場合は燃焼室の負圧が解消されるので導通が切れて「OP」表示となり燃料の供給を止めます。
センサーの誤作動が無いか簡単にチェックしてみましょう。
圧力センサーの動作確認方法としてまず検出しているシリコンチューブを抜いて軽く息を吸ったり吐いたりしてみてください。導通が切り替わり音が「カチャ、カチャ」とすれば機能的には問題ありません。異物の混入等がない場合、軽い吐息で反応するはずです。
電極とコネクターが常に一点で接触しているような場合その周りの電極部が腐食しやすくなり接触不良を起こす場合があります。燃焼状態が問題ないのにセンサーのエラーが頻繁に起こる場合はまずは接点の接触不良を疑って下さい。電極部やコネクター部に接点復活スプレーをして解消してみて下さい。
■圧力センサーの解除方法
圧力センサー以外が原因でエラー表示される場合の確認方法をご説明いたします。これは燃焼状態に問題が無いのにエラー表示「OP」「AL OP」などで燃焼が続かない場合に圧力センサーを解除して燃焼を続ける方法です。つまりマザーボードやコネクターケーブルなどに異常がある場合、圧力センサーは正しい信号を出しているにも関わらずエラー表示される様な場合の確認方法です。また、あくまで応急処置となります。排気管の詰まりなどを確認せずこのような処置を行った場合、重大な事故に繋がる場合がございます。
これらの作業はは必ず施工代理店(エコサーモフレンズ)にて行って下さい。
圧力センサーに接続されているコネクターを抜いて左写真のようにケーブル等で直結します。これで常に導通している状態なのでマザーボードにはエラー信号は行きません。(圧力センサー機能が解除された状態です。)
負圧感知している現行モデルの場合、電極を1-3に接続してシリコンチューブを圧力センサーから抜いて下さい。こちらは直結するケーブルを使用せず圧力センサー機能を解除出来ます。